赤煉瓦のコンチェルト

港町の歴史的建造物である赤煉瓦倉庫。そこで開かれる特別コンサートは、町にとって大きな文化イベントだった。舞台に立つのは音大出身の若きピアニスト・紗良。彼女はプロとしての第一歩を懸けて鍵盤に向かう。一方、運営スタッフとして舞台裏で走り回る青年・直樹は、音楽の夢を諦めた過去を持つ。二人は準備の過程で出会い、音楽への情熱や葛藤を共有しながら心を通わせていく。しかし公演前夜、思わぬトラブルが発生。紗良は演奏への不安に揺れ、直樹は自分の選んだ道と向き合うことになる。赤煉瓦に響くピアノの旋律が、それぞれの人生を再び動かしていく。

著者 伊藤 結衣 / 2025年9月25日発売

書店員のコメント
夢を追う人と、夢を見送った人。二人の想いが音楽とともに交錯する青春小説です。赤煉瓦の重厚な空気とピアノの旋律が、心に長く残ります。